日本語でも苦手なプレゼン、英語でならできるのか

よく、バイリンガルや留学経験者が、英語をしゃべると「人格が変わる」とか、「論理的になり、言いたいことを積極的に言える」などといっているのを耳にする。そんな噂も手伝って、英語でなら日本語よりうまく発話できるようになるのかもしれない、という錯覚を抱いてしまった私は愚かだった。

 

そもそもこのブログのテーマである「言葉にする」ことについて熟考するに至ったきっかけは、2ヶ月間に渡る英会話のコーチングスクールへ通学したことから始まる。

 

会社で課せられたTOEIC800はクリアしたものの、会話となると全く実践力がない。

そんな課題を感じて、私は夏のボーナスを英会話のコーチングスクール」というものに投資した。

よくある英会話スクールとは違い、私が選んだコーチングスクールのメソッドは次の通り。

●英会話力を高めるためのエッセンス(主に4種:語彙、構文、シャドウイング、セルフスピーキング)に焦点を当てた大量の宿題をこなす。

週一のスクーリングでは宿題チェックとアウトプットの目的でテストおよびグループワークをする。

中間週と最終週に、英語でプレゼンする。プレゼンのトピックは自由。長さは5〜10分程度。

 

宿題で発話の基礎をインプットし、スクーリングでメンタルブロックを取り除き、「話し方」のスキルや論理展開を学び実践する。十数万円のコース終了時には、はいガラガラポン!ペラペラなあなたの出来上がり!となるかのごとき幻想を抱きがんばってみた。

 

しかしながら、日本語でも苦手なプレゼンを英語でする。うまくいくわけない。

もともと日本語であってもうまく発話できない。

そもそも日本語でもメンタルブロックがある。

だいたい日本語でも人に届けるべきメッセージを持っていない。

 

このような状態で、言葉にするツールを、日本語よりも使い勝手を知らない英語に変えたところで、上手くいくわけがない。むしろハードルは上がる。

冒頭の、”使う言語によって人格が変わる説”は確かかもしれない。言語はすなわち文化や習慣を映しているものであるから。ただし人格が変わるレベルというのは、ある程度不自由なくその言語で思考をアウトプットできる、一定以上の人たちの話ではないかと思う。

 

ただし、上記経験から「言葉にする」ことを熟考したことにより、英語学習は継続するとして、さらに以下3つ、今自分が取り組むべきことが分かった。

①もともとの発話力を高めるべし

②信頼関係があれば人は話を聞いてくれる(から、怖がらずに喋ってみるべし)

③いつもどんな立場で何を考えてるか自覚し、メッセージ化できるようにしておくべし

 

②は特にこのスクールで「人前で話をする」という経験から学んだ貴重な発見だった。

③は、①のために言語問わず思考のアウトプットの前段階を自分の中に作っておくこと。

 

というわけで、タイトルに対する私の結論は、否。

そして、私がこのブログを始めた5つの理由 - コトバるページ / VERBAL PAGEにも書いたように、③の実践のために主にこのブログを活用していくつもりでいる。

 

From Wordless World,

Hanna